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1年半ほぼ毎日ChatGPTを使ってきた私が、実際にやらかした失敗の話
ChatGPTを使い始めたのは約1年半前。主にコンテンツライティングと、仕事で使う文章の作成のためでした。
最初、私は「5分あれば使いこなせるだろう」と思っていました。大きな間違いでした。
何度も失敗した後、私はようやく気づきました。ChatGPTはGoogle検索やWordのような簡単に理解できるツールではありません。ChatGPTにはChatGPTなりのクセがあって、伝え方を間違えると、返ってくるものはまるで別物になります。この記事では、私が実際にやらかした失敗と、その直し方をまとめました。
No.1:ざっくり頼んで、意図を察してもらえると思い込む
実際の話: 初めてChatGPTを使ってコンテンツを書いたとき、私は「マーケティングについてのブログ記事を書いて」とだけ頼みました。すると、マーケティングはとても重要ですとか顧客を理解する必要がありますといった、ありきたりな内容ばかりで、長くて冗長な記事が出てきました。
読み終わった時、私は「ChatGPTもそんなに役に立たないじゃないか」と思いました。
でも、間違っていたのは私です。
何が問題だったのか
「ブログ記事を書いて」と言うと、ChatGPTは以下のことを知りません。
- どのような読者層のために書いていますか?
- プログラマー、営業担当者、CEO?
- 記事の長さはどのくらいですか?
- 500字くらい?
- 1,000字くらい?
- 記事の目的は何ですか?
- 教育目的、販売、Googleにランクインするため?
- あなたは専門家ですか?
- 専門家らしく書く、それとも初心者らしく?
- 詳細のレベルはどの程度ですか?
- 初心者用か、高度な内容か?
ChatGPTは「安全」な記事を作成します。つまり、誰にでも適切な記事 = 誰にも適さない記事を生成するわけです。
どう直したか
前(間違い)
メールマーケティングについてのブログ記事を書いて
後(正解)
フリーランスとしてビジネスを始めたばかりの人に向けて、メールマーケティングについてのブログ記事を書いてください。
初心者にも分かりやすい内容で、メールマーケティングでよくある失敗を5つ取り上げてください。難しい専門用語はできるだけ避け、親しみやすい文章にしてください。また、フリーランスの仕事に関連した具体的な例を2〜3個入れてください。記事は1,000字程度を目安にしてください。
違いが分かるでしょうか。
2番目では、こんな情報を足しました。
- 具体的な対象: ビジネスを始めたばかりのフリーランス
- 長さ: 1,000字
- 観点: 一般的な失敗
- 文体: 親切で、技術的すぎず
- 例: フリーランス関連の2~3の例
結果: ChatGPTに記事を書いてもらったところ、これまでとはかなり違う仕上がりになりました。内容も具体的で、そのまま参考にできる部分が多かったです。おかげで、あとから自分で修正する手間もかなり減りました。
No.2:ChatGPTが出した数字や統計をそのまま信じる
実際の話: 以前「2024年のメールマーケティングトレンド」をテーマに記事を書いたときのことです。ChatGPTに頼んだら、「平均開封率は21%、クリック率は2.5%です」みたいに、もっともらしい数字を次々に出してきたんですよね。
その時は疑うこともせず、「へえ、そうなんだ」ってそのまま記事に使っちゃいました。今思うと、ちゃんと裏を取っておくべきだったなと少し反省しています……。
その後、読者から「この数字、正確じゃないですよね。どこから持ってきた数字ですか?」というコメントが来ました。
それを見て、一気に不安になりました。「どうしよう……」と思って、返事にも困ってしまいました。
何が問題だったのか
実はChatGPTって、時々ものすごくいかにも正しい顔をして、適当な数字や統計を出してきたりするんですよね。 AIが悪気をもって嘘をついているわけではなくて、あくまで膨大な学習データから「それらしい答え」を組み立てているだけなんです。だから、時には架空の数字が混ざったり、古い情報がそのまま出てきたりしてしまいます。 よくあるのが、こんなケースです:
- 2020年あたりの古いデータのままで、今の状況とズレている
- どこがソース(出典)なのか分からない
- 肝心な文脈が抜け落ちて、数字だけ独り歩きしている
- 都合よく数字が丸められている
どう直したか
私の原則: ChatGPTから具体的な数字や統計が出てきたら、必ず「その数字はどこから来たの?」と、出典を確認するようにしています。
プロンプト例:
ChatGPTが具体的な数字や統計を出してきたら、「その数字、どこから来たの?」と聞くようにしています。できれば、MailchimpやHubSpotなど、ちゃんとした出典も教えてもらうようにしています。
利点: ChatGPTも、出典がはっきりしない時は「これは確実な情報ではありません」と言ってくれたり、確認できそうな情報源を教えてくれたりします。でも、最後は自分でもGoogleで検索して、ちゃんと確認するようにしています。
重要な注意: ブログやレポートなどで数字を使うときは、ChatGPTの回答をそのまま信じないこと。必ず出典を確認しましょう。間違った数字を載せてしまえば、読者の信頼を失うことにもなりかねません。
No.3:ChatGPTに一度ですべて終わらせてもらおうとする
実際の話: あるとき、ChatGPTにこう頼みました。「1ヶ月分のSEOコンテンツが必要です。ブログ記事4本、SNS投稿8本、メールシーケンス1本。全部Google向けに最適化して」
ChatGPTは、とにかく長い文章を一気に出してきました。でも中身を見ると、ブログ記事はどれも当たり障りがなく、SNS投稿は売り込み感が強いうえにプラットフォームごとの書き分けもゼロ、メールは無駄に長い。直すのに3時間かかって、結局は一から書いたほうが早かった、という結果でした。
最初から小分けにして頼んでいれば、こんなことにはなりませんでした。
何が問題だったのか
ChatGPTに一度にたくさんのことを頼んでしまうと、一つひとつに十分な注意を向けられなくなります。その結果、こんなことが起こりがちです。
- 全体的に無難な内容になってしまう
- 文章のトーンがバラバラになる(ブログは親しみやすいのに、SNS投稿は妙にかしこまっている、など)
- アウトプットが長くなりすぎて、読むだけでも時間がかかる
- 修正する量が多すぎて、途中から疲れて雑になってしまう
どう直したか
一度に全部やろうとせず、いくつかの会話やプロンプトに分けて進めます。
会話1
初心者ブロガー向けに、オンページSEOについて分かりやすく解説する記事を書いてください。1,200字程度で、具体的な5つのステップを紹介してください。
会話2
上記のブログ記事をもとに、LinkedIn用の投稿を4つ作成してください。
それぞれ2〜3文程度で、プロフェッショナルな雰囲気を保ちつつ、堅くなりすぎない文章にしてください。各投稿には、内容に合ったハッシュタグを1〜2個入れてください。
会話3
SEOツールを紹介するためのメールを3通作成してください。
「認知 → 検討 → 購入」という流れで、読者が少しずつ興味を持って、最後にツールを試してみたくなるような構成にしてください。
結果: ChatGPTから出てくる内容も、それぞれかなり具体的で、そのまま使える部分が多いです。編集も全体の10〜20%程度で済むようになりました。以前は50〜60%くらいを書き直すこともあったので、かなり楽になりました。
No.4:ChatGPTに「誰向けなのか」をちゃんと伝えない
実際の話: ChatGPTに「面接に関するメールを作成してください」と頼みました。
ChatGPTが作ってくれたメールは、たしかに悪くありませんでした。プロフェッショナルで、文章の構成もしっかりしています。
でも、友人に見てもらったところ、こんなことを言われました。
「このメール、ちょっと人間味がないね。誰にでも送れそうなテンプレートに見える。」
その通りでした。
ChatGPTは、私がどんな人なのか、これまでどんな経験をしてきたのか、どの会社を受けているのか、どんなポジションに応募しているのかを何も知りませんでした。
何が問題だったのか
ChatGPTは、どうしても「誰にでも使える答え」になりがちです。あなたにピッタリ合った答えを出すには、あなた自身についての情報が足りないからです。
どう直したか
ChatGPTに何かを書いてもらう前に、できるだけ詳しく状況を伝えるようにしています。
以前
採用面接用のメールを作成してください。
今
AI関連のシリーズAスタートアップのProduct Managerポジションに応募するメールを書いてください。
私はMetaで4年間働き、レコメンデーションシステムに携わっていました。小規模なチームでゼロからプロダクトを作れる環境に魅力を感じており、スタートアップで働きたいと思っています。
メールは3段落程度で、短く、プロフェッショナルでありながら個人的な温かみのある文章にしてください。また、「スタートアップだから興味がある」という一般的な内容ではなく、この会社だからこそ応募したいと思った理由が伝わるようにしてください。
結果: ChatGPTに作ってもらったメールは、かなり自分らしい内容になりました。自分の経験にも触れつつ、その会社に応募した理由まで具体的に書けています。
No.5:ChatGPTの文章を完璧だと思って、そのまま使ってしまう
実際の話: 「コンバージョン率の最適化」をテーマにした記事を、ChatGPTに書いてもらったときのことです。出来上がりを読んで「まあ悪くないな」と思い、ほとんど手を入れずにそのまま公開してしまいました。
2日後、その記事を読み直してみると、結果がわかりました。構成がもっと良くできる、導入部が読者の興味を引かない、結論に次の行動を促す一言がない、例が自分の業界と噛み合っていない。結局、丸2時間かけて全体を書き直すはめになりました。
公開する前にひと通り読み返していれば、30分で終わっていた作業です。
何が問題だったのか
ChatGPTは、あなたの代わりに考えてくれるものではありません。ChatGPTには、次のようなことは分からないからです。
- あなたが普段どんな文章を書くのか
- 実際にどんな顧客を相手にしているのか
- どんな価値を一番伝えたいのか
- 読者に最後にどんな行動をしてほしいのか
だからこそ、ChatGPTが作った文章には、最後に自分らしさを加えることが大切です。
どう直したか
私の原則:ChatGPTからのアウトプットはすべて、即座にレビューして編集します。
- 全体を読む: 何か論理的に間違っているところ、自分のブランド/スタイルに合わないところはないか?
- 導入を編集: 導入は魅力的か?読者の好奇心を刺激しているか?
- 本文を編集: 具体的で理解しやすい例があるか?論理的な流れがあるか?
- 終わりを編集: 読者に次に何をしてほしいか、はっきり書けているか?締めが弱くなっていないか?
- 自分の経験を足す: 実際にあったエピソードや自分の失敗を、数文でもいいので入れる。ここが一番差になります
実際のところ: それでも、最初から全部自分で書くよりはずっと早く終わります。体感では、ゼロから書くときの半分くらいの時間です。ここがChatGPTを使う一番のメリットだと思っています。
一般ユーザーにもできる、シンプルなプロンプト・エンジニアリング
ChatGPTを1年半、毎日使ってきて、あることに気づきました。本当に大切なのは「ChatGPTを使えること」ではなく、「ChatGPTにうまく質問すること」なんです。
「プロンプト・エンジニアリング」と聞くと、なんだか難しいスキルのように聞こえますよね。でも、実際はそんなに難しくありません。
イメージとしては、頭のいいけれど、あなたのことは何も知らない同僚に仕事を頼むようなものです。その人がちゃんと仕事を進められるように、必要な情報をできるだけ分かりやすく伝えてあげればいいんです。
私が使っている実用的なプロンプトの型は、こんな感じです。
1. 目的を明確にする
「私は [具体的に何をしたいのか] をしたいです。」
2. 自分の状況を伝える
「私の仕事は [職種・役割] です。
これは [誰・どんな対象] に向けて作りたいです。」
3. 要件や避けたいことを伝える
「以下の内容を含めてください:[必要な要素]
逆に、[避けたいこと] は入れないでください。」
4. 長さや形式を指定する
「長さは [具体的な文字数・分量] でお願いします。
文体は [希望する雰囲気] にしてください。
形式は [リスト・表・段落など] にしてください。」
5. 必要なら、読者についても伝える
「読者は [誰] です。
[テーマ] についての知識レベルは [初心者・中級者など] です。
読者は [どんな情報・結果] を求めています。」
今でも分からないことはあります(正直に言うと)
ChatGPTを1年半使ってきた今でも、分からないことはたくさんあります。
ChatGPTは本当に「理解」しているのか。それとも、ものすごく精度の高い「パターンマッチング」なのか。正直、私には分かりません。でも、ちゃんと役に立っているので、今のところはそこまで気にしていません。
私がChatGPTに送ったデータは、本当にトレーニングには使われないのか。OpenAIはそう説明していますが、それでも私は、個人情報や機密性の高い情報はできるだけ入力しないようにしています。
ChatGPTは「ハック」されたり、悪用されたりするのか。もちろん、そうした可能性はあると思います。ただ、具体的にどう悪用されるのかを調べたいわけではありません。私はあくまで、仕事に役立つツールとして健全に使いたいだけです。
では、仕事を100%ChatGPTに任せていいのか。私はそうは思いません。
これまで使ってきた経験からすると、ChatGPTにほぼ全部を任せた文章は、読めばなんとなく分かります。私の場合は、ChatGPTに6〜7割くらい作ってもらって、残りを自分で編集するくらいがちょうどいいと感じています。
正直なところ、「ChatGPTに100%書かせても、編集はまったく必要ない」と言う人がいたら、私は少し疑ってしまいます。単純な仕事ならそれでもいいのかもしれません。でも、品質を本当に大切にするなら、最後は人間が手を入れる必要があると思っています。
ChatGPTを使う前に知ってほしいこと
ChatGPTがうまく使えないのは、こんなときです。
- 何をしたいのかをきちんと伝えていない
ChatGPTはあなたの頭の中を読めるわけではありません。 - 最初から完璧な答えを期待している
まずはたたき台を作ってもらい、そこから自分で直していくほうがうまくいきます。 - 最新の情報が必要
ChatGPTの回答が、必ずしも最新の情報とは限りません。 - ChatGPTの回答をそのまま信じている
間違った情報が含まれることもあるので、重要な内容は自分でも確認しましょう。 - すべてを自動化しようとしている
人間によるチェックや判断が必要な場面もあります。
ChatGPTが特に役に立つのは、こんなときです。
- やりたいことは決まっているけれど、最初の一歩で迷っている
アイデアを整理したり、たたき台を作ったりするのに使えます。 - ChatGPTを「頭のいい同僚」として使っている
自分の代わりに考えてもらうのではなく、一緒に考える相手として使います。 - 出てきた文章を自分で直すつもりがある
ChatGPTの文章をそのまま使うのではなく、自分の経験や言葉を加えていきます。 - アイデアや構成、下書きが欲しい
ゼロから始めるより、たたき台を作ってもらうことで作業を進めやすくなります。 - 重要な情報は自分でも確認している
特に数字や統計、最新情報などは、信頼できる情報源で確認することが大切です。
まとめ:ChatGPTを使って分かったこと
ChatGPTは本当に便利なツールです。でも、何でも解決してくれる魔法の道具ではありません。
私が1年半ChatGPTを使ってきた経験をまとめるなら、こうなります。
ChatGPTが一番役に立つのは、「何をしたいかは分かっているけれど、そこにたどり着くための手助けが欲しい」というときです。自分の考えや能力を引き出してくれるツールではありますが、方向性を決めるのはあくまで自分です。
ChatGPTをうまく使いたいなら、チュートリアルを見たり、ガイドを読んだりするだけでは十分ではありません。実際に使ってみてください。自分が本当に必要としていることをChatGPTに伝え、出てきた結果を見て、「ここは違うな」と思ったら質問の仕方を変えてみる。
これを何度か繰り返しているうちに、自分なりのChatGPTの使い方が分かってきます。
結局のところ、ChatGPTを使いながら、あなた自身も学んでいくんです。
